2009-12-29

太く短い人生だったニャ~

鳴いても、泣いても、世の中には
どうにもならないことがある。
死ぬこともその一つ。

レモンが昨日、この世を去った。

ミカンの息子。
ポンカンの弟。

臆病で甘えん坊。
かなりのマザコンで、
いつでもミカンと一緒に眠る。

外からジャイアンみたいなドラ猫がやってきて、
家の中までマーキングされた時、
最後まで帰ってこなかったのは彼だった。

そんなヤツなのに、
夏になると1週間程旅に出ては、
ペットの「ひかり」を心配させていた。
もう諦めたころにガリガリになって帰ってきて、
何事も無かったかのように元の生活に戻る。
一体、どんな一匹旅をしていたのだろう。

本当に心を許したニンゲンにしか触らせないけど、背中を撫でて貰うのが大好きだった。その時のレモンの恍惚とした表情は、メスゴコロをくすぐっていた。

しかも撫でてもらった後には、ペロっと手を舐めてお礼をするのが、彼が「ジェントルキャット」だった証なのだろう。
猛々しい感じではなかったが、特にメスに対して優しい男の子だった。

誰もが信じられなかった。
毛艶だって良かったら。
誰も心の準備ができていなかった。
1番若いネコだったから

どっからどう見てもレモンのはずなのに、そこに横たわっているのは、まるで猫のぬいぐるみだった。一体彼の中身はどこに行ってしまったのだろう。

昨日の今頃は、まだ歩く力もあったのに、どうして今は固く動かないのだろう。

ニンゲンにだってわからないみたいだから、ネコにだってわかるわけないか。

ただ、わかっていることは、
彼の人生は、
太く短かったということ。

それはまるで彼のシッポみたいに。
レモンのシッポは、カギシッポだった。
メロンみたいに、先まですらっと長く伸びているような
カッコイイしっぽじゃなかったけれど、
それはレモンのアイデンティティの一つだった。


シッポのように、太く短かったレモンの人生。
否、猫生。


君のこと、絶対忘れないからニャ~!!!

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